ベストグループ見聞会御講話集「２１世紀を幸せに生きる」

父は失敗を繰り返して夜逃げばかりをしていても、「志を忘れたらいかんぞ。大きくなったら、社会や人のお役に立つような志を持ちなさい」という教えをしてくれたのです。母はその横で「そんな偉い人間にならんでもええんやで。ただ、社会や人に迷惑だけはかけんようにな」と、父とは正反対のことを言うのです。

だから、私は「社会や人のお役に立ちながら、社会や人に迷惑をかけないような生き方をしよう」と、小さいながらに考えたのです。その結果、私は四十九年間経営をさせていただいていますが、一つも会社を潰したことはありません。

これも全部、見えない存在のお陰様と、父と育ての母の教えのお陰です。つまり、素晴らしい人間になったら仕事も上手くいくということでしょう。

また、父は「運が悪かったら立派な人間にはなれないんや。人間には『運・鈍・根』が与えられているんや」と教えてくれました。だから私は、二十七歳で独立した時に、最初に掲げた言葉は「運・鈍・根」だったのです。

まず、「運」とは運命という意味です。人間は「運」がなければ、何をやっても駄目なのです。運命とは、命が運ぶから「運命」と言うのです。命の存在を認めた方は、もの凄く崇高な存在が運を運んで下さるのです。

「鈍」とは、ばか正直に生きることです。「根」とは、コツコツと努力することです。運気とは、心が運ぶから「運気」と言うのです。人間は心次第です。ですから、心がプラスの時は少し良いことが起こり、心がマイナスの時は悪いことが起こりやすいのです。

心に支配されている人は、いつも目先のことで一喜一憂して生きているのです。マイナスの心に支配されたら、体をマイナスのことに使います。「お金、お金。お金が一番大事」という人は、いずれ失敗するように創られているのです。

反対に、「社会や人のお役に立ちたい」という気持ちがある人は心が浄いだから、良いことが起こりやすいのです。まず、心が浄いな人は見えない存在を信じます。心が優れない人は見えるものしか信じないのです。

私たちは、見えない命によって生かされているのです。見えない空気を吸って生きているのです。見えない心を持って生きているのです。しかし、これらの見えないものを否定する方は心が優れないから、苦しい人生を歩むのでしょう。

そのように私たちは、小さい時に親から教えられたものです。そのように教えたのが当時の母親であり、父親だったのです。私は父のことが好きで好きで、たまりませんでした。なぜなら、ここまで大きく育ててくれたからです。

他人だったら、ここまで育ててくれません。自分の親だから、ここまで育ててくれたのです。だから私は、親をとても大事にするのです。妻の親のことも面倒を見させていただいて、とても大事にしています。

私が何をやっても成功させて下さったのは、見えない命を信じていたからです。それほど命は凄い存在なのです。命から潜在能力が発揮されている証として、命の御力(おちから)が働く方は光を放射しているのです。

光を放射している方は、命から愛されているのです。その命から放射されるエネルギー（光）は、とても強大です。命の御力は、別名「奇跡の力」とも言われます。ですから、命の御力によって人を癒やすこともできます。

しかし、自己中心的な人には、命の御力は働かないのです。命の存在を信じる方や、純粋に「社会や人類のお役に立ちたい」という方に、命は力を出されるのです。ですから「社会や人類のお役に立ちたい」という方は、仕事でも見えない力で良くしていただけるかもしれません。